【定期的に運用改善】収益向上のためのヘッダービディング運用施策4選

こんにちは。ぴあネクストスコープ株式会社で主に自社メディア・サービス広告周りを担当している廣瀬です。

アドテクノロジーの世界では、3rd Party Cookie規制やオーディエンスデータ活用関連の話題が次々とアップデートされていき、キャッチアップも大変な今日この頃です。

運用型広告において有効な施策としてヘッダービディングがありますが、導入だけに留まらず、より収益化する為の施策も出てきています。

今回は収益向上のためのヘッダービディング運用施策について紹介します。

ヘッダービディングとは

ヘッダービディングとは、ビッダー(※)毎の導入の手間削減によるコスト減や、リアルタイムでの入札競争による運用型広告の単価向上が見込めるソリューションです。

以前、運用コストの削減という名目でも、ヘッダービディングについて説明しました。

運用しなくても稼働するソリューションですが、媒体側でも操作可能な運用レバーが複数あります。

弊社で行っている運用施策をいくつかご紹介します。

※ビッダー:広告を入札者、入札企業

ヘッダービディング運用施策紹介

1.広告枠毎の入札閾値の調整

ヘッダービディングに限った話ではないですが、入札単価を上げるために、広告枠毎の最適な最低入札価格を調整することが大事です。

Google Ad Managerの「統一価格設定ルール」での調整、および、フィラーで設定している広告申込情報の仮想CPM調整を実施しています。

2.タイムアウト値の変更

ヘッダービディングでのオークションには制限時間を設けており、ビッダーの入札がすべて終わるか、制限時間まで広告表示の処理が走らない仕組みとなっています。

制限時間が長く設定されていると、Webページにアクセスしてから広告表示までの時間が長くなり、広告の視認率が下がるリスクがあります。

ユーザーに視認されない広告は、ブランディング観点で広告を出稿したい広告主から見ると、広告の価値が下がります。

また、クリック率も比例して下がるため、獲得観点で広告を出稿したい広告主からしても、広告の価値は下がります。

反対に、制限時間が短く設定されると、入札できるビッダーが限られてしまい、広告単価のオークションプレッシャーが働かなくなるリスクもあります。

ユーザーの回遊や広告パフォーマンス防止の観点と、オークションごとの入札単価向上の観点の両軸を検討して、タイムアウトの時間を調整しています。

3.ビッダー事業社の棚卸

ビッダーの数が多ければ多いほど、オークションプレッシャーがかかり、広告単価は上がる可能性があります。

オークションプレッシャーに関しては下記記事でも説明しておりますが、広告枠への広告配信は、オークション形式で決まるため、入札する事業社が多いほど、広告単価は上がる傾向にあります。

しかし、入札に時間がかかるビッダーがいる場合、広告表示までの時間が長くなってしまうので、広告の視認率が下がるリスクがあります。

単価と表示速度の調整を行うためにもビッダー事業者の棚卸を定期的に行うことが必要です。

4.SSP/DSP事業社とのコミュニケーション


ここまで挙げた施策を実施したり、施策に関する情報を得るためには、SSP(※1)やDSP(※2)事業社と情報交換を頻度高くすることが重要です。

※1 SSP:Supply Side Platform(Webメディアの広告枠の価値最適化をすることで媒体側の収益の最大化するプラットフォーム)
※2 DSP:Demand Side Platform(最適な人に、最適なタイミング、価格で広告を配信することで広告主側の収益を最大化するプラットフォーム)

月一回の打ち合わせを定期的に定例としてセットし、広告案件の状況や広告技術周りの施策に関して、ヒヤリングする時間を作っています。

 

以上の施策を駆使して、如何に現状の商流で広告収益を上げていくかを日々調整しています。

直近コロナ禍や世界情勢において変化が大きく、トレンドが読めず苦労している運用型広告担当者はたくさんいると思いますので、お互い情報交換しながら広告価値を高めていきたいと感じています。