【開発者が解説】「ホリデーシーズン消費」 セグメントの活用ポイント
こんにちは。ぴあ朝日ネクストスコープ株式会社で主に商品開発やユーザー分析を担当している浅野です。
2025.7-9月「PIA Segments」にて、新しく「ホリデーシーズン消費」 セグメントをリリースしました。
ホリデーシーズンは、単なるモノ消費を超え、「心に残る体験」への投資が活発化する特別な時期です。
「晴れの日」イベント、自分へのご褒美、大切な人へのギフト、思い出づくりのための特別な体験など、多様な消費シーンが生まれます。
本セグメントは、ディナーショーや、クリスマスコンサートやニューイヤーコンサート、「第九」演奏会、イルミネーションなど、冬の風物詩となっている公演やイベントのチケット購入意向を持つオーディエンスをセグメント化したものです。
「ホリデーシーズン消費」セグメントは、この時期独特の高揚感の中で、「上質な時間」や「心に残る体験」を求める欲求が高く、「感情的な価値への感度」が敏感なオーディエンスです。
今回、私が開発を担当した「ホリデーシーズン消費」セグメントの設計、活用ポイントについて紹介します。
ホリデー商戦×ライブエンタメ参加の相乗効果
「ホリデー商戦」とは、クリスマスや年末年始といった特定の祝日やお祭りの時期に、企業が売上を最大化するために展開する大規模なキャンペーンやプロモーションの期間を指します。
この時期は消費者の支出が大幅に増加し、マーケティング業界が最も活発になる期間です。
かつてアメリカの感謝祭(11月第4木曜日)の翌日の「ブラックフライデー」から本格的に始まるとされてきたホリデー商戦は、近年その期間が拡大しており、今では11月上旬から始まるといわれています。
「ホリデーシーズン消費」セグメントのオーディエンスは、ライブエンタメ参加自体を「特別な体験」として捉えているので、シーズンの高揚感と消費意欲増加もあいまって「体験価値」をさらに高めるための積極的な支出にもつながりやすいでしょう。
例えば、クリスマスコンサートやディナーショーへ向かう前に、その日のための特別な衣装やアクセサリーを購入したり、美容院で身だしなみを整えたり、会場周辺で食事を楽しんだりといった付随的な消費が生まれます。
情緒的な価値の訴求が響く!
現代のホリデー消費を特徴づけるのが、「自分へのご褒美」と「体験」への強い志向です。
アメリカン・エキスプレス社の調査によると、日本のホリデーシーズンのギフト支出で最も高かったのは「自分自身へのギフト」(平均27,461円)でした。
「自分自身へ購入予定のギフト」では、「アクセサリー(ジュエリー、時計、財布、バッグなど)」「衣類」「旅行」「贅沢なひととき(温泉、美容、豪華客船等)」「化粧品」などへの回答が多く集まっています。
これらの消費行動は、一年の締めくくりや新たな年への自己投資、そして日頃の疲れを癒す「自分へのご褒美」としての側面が強く表れています 。
そのため、「頑張った自分へご褒美・ねぎらい」「一年の締めくくりにふさわしい特別な体験」「新たな年への活力」「自分を労わる時間」のような情緒的なメッセージは、特にホリデーシーズンではユーザーの欲求や感情に深く響き、購買意欲を強く刺激するでしょう。
「ホリデーシーズン消費」セグメントの活用例
【旅行・宿泊業界】
- 年末年始の旅行パッケージ、海外旅行、温泉・リゾートホテル、シティホテル、スパ、航空券
【飲食業界】
- 高級レストラン、ホテルダイニング、カフェ・パティスリー、ケータリング・デリバリー
【百貨店・EC】
- クリスマスコフレ、クリスマスオードブル、クリスマスケーキ、おせち、お歳暮、お取り寄せ、福袋、ワイン、ウイスキー、ジュエリー、時計、ホームデコレーション、フラワーギフト
【テーマパーク・遊園地】
- クリスマスイベント、イルミネーションイベント、カウントダウンイベント
【ファッション・ジュエリー・コスメ業界】
- ドレスアップアイテム、限定キット、高級ジュエリー・時計
【美容業界】
- スパ、エステ、リラクゼーション、痩身
【家電業界】
- ハイエンド家電
【金融業界】
- VIPラウンジなどのサービス訴求
【自動車業界】
- ホリデーシーズン試乗会の訴求
【ハウスメーカー】
- クリスマスキャンペーンやウィンターキャンペーンの訴求
「PIA Segments」にはこの他にも、多岐に渡るセグメントを用意しており、各種カスタマイズが可能です。詳しくは資料をダウンロードいただき、ご覧ください。

浅野 裕子
ぴあに入社してから、チケット情報の登録や提携コンビニの渉外担当、ぴあポイントサービスの立ち上げ、ぴあプレミアム会員のエンゲージメント向上の各種企画の実施、ぴあ総研での市場・ユーザー調査等、幅広い業務を経験。現在は、セグメント開発や、ユーザー分析、レポートや広告メニューの開発、マーケットリサーチ等に取り組んでいる。音楽フェス、来日ライブに頻繁に参戦していたが、徐々に追いかける対象がアートに変化。全国各地のアートフェスを楽しみにしている。
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