東急株式会社の社史『東急100年史』が優秀会社史賞を受賞


2024年11月5日、東急株式会社が2023年に刊行した社史『東急100年史』が、第24回「優秀会社史賞」(一般財団法人日本経営史研究所主催)を受賞しました。

日本経営史研究所が会社史の水準向上を目指して1978年から隔年で実施してきた優秀会社史賞は、各時代における優れた会社史を選考し表彰してきた伝統ある賞といえます。
24回目となる今回は、2022年4月から2024年3月末までの2年間に刊行された81社99冊の中から、東急株式会社を含む4社が受賞されました。

ぴあ朝日ネクストスコープでは、『東急100年史』の外函と表紙の装丁を、また付帯制作物である記念写真集『100Thanks』の企画・制作を担当いたしました。

東急株式会社の栄誉をお祝いするとともに、素晴らしいお仕事にご一緒させていただいたことを、あらためて感謝申し上げます。

詳しくはこちらをご覧ください。

『東急100年史』


『東急100年史』は、2022年9月2日に東急グループが創立100周年を迎えたことを記念し、すべてのステークホルダーに東急の歴史を客観的・網羅的に紹介することを目的に編纂されました。
また従業員に向けては、現在の東急の基板を築いた、先達の困難や挑戦のDNAを伝え、今後の業務・研鑽に役立ててほしいという期待が込められています。

約50年ぶりの社史編纂は、膨大な資料との戦いであると同時に、収集が困難な資料を社内外の協力でアーカイブしていくという緻密かつ地道な取り組みとなりました。

このたび、約10年の歳月をかけて完成に至った『東急100年史』は、製本版のほかに高度な検索機能を備えたWEB版が制作されたことも、後生に残る大きな成果といえるでしょう。

弊社は、『東急100年史』の外函と表紙の装丁デザインを担当させていただきました。

創業100年を迎える東急グループの存在感と洗練を感じさせるシルバーの外函は、現在の東急線車両の象徴でもあるステンレス車両からのイマジネーション。
コーポレートカラーのレッドの表紙には、車窓をモチーフにしたあしらいを施し、沿線地域の皆さまとの100年の共創と、車窓から望む街の広がりを想起させる造形としました。

また、外函の表裏を挟むように背表紙から外函外周をコーポレートカラーが一周する意匠は、東急がつぎの100年、さらにその先へと、未来永劫サステナブルに続いていく願いを込めたクリエイティブとなっています。

『100Thanks』/『100Thanks』英文版


『100Thanks』は、『東急100年史』の付帯ツールとして制作された記念写真集です。

私たちが企画立案フェーズから一貫して編集コンセプトとしたのは、東急100年の事業とともにあった「さまざまな感謝(Thanks)の思い」をカタチにし、写真・ヒストリーとともに刻むことでした。

東急の事業の原点にある田園都市構想を源流に、人々の暮らしと思いをつないできた「道(交通)」。
沿線の伸張や高度化と併走するように育まれてきた「街の息吹」。
そして、すべての事業で東急とともにあった、お客さまをはじめとした「数多の人々」…。

これらをテーマとした貴重な写真資料に、溢れるほどの感謝の思いを添え、東急の新たな100年の始まりを印象付けるツールとして構成いたしました。

『100Thanks』は、日本語版に加えて印象的なコピーの世界観も含めて翻訳を施した英語版も制作。

政財界のキーパーソンに手渡されただけでなく、海外での企業コミュニケーションにも活用され、グループ各社からも高い評価をいただいています。